実家がゴミ屋敷化するという問題は、多くの家庭で悩みの種となっています。この状況は親の健康や安全に影響を与えるだけでなく、近隣住民や家族との関係にも悪影響を及ぼす可能性があります。
そこで、この記事では実家がゴミ屋敷化する原因とその対処法について詳しく解説します。
具体的には、
実家がゴミ屋敷化する5つの原因
それによって生じる5つのリスク
その予防策や片付け方について
ご紹介していきます。
Purchase&Planning 代表
竹内 優貴
この記事の監修
遺品整理士協会認定 遺品整理士
遺品整理士協会認定 遺品査定士
特殊清掃センター認定 特殊清掃士
大阪府警本部 許可 古物商取得
大阪・兵庫を中心に遺品整理・不用品回収を18年行っているPurchase&Planning。業界の良いところ、悪いところ熟知しています。
お見積もりは、どこでも無料ですので、ご不明な点はお気軽にお問い合わせください。
実家がゴミ屋敷化する5つの原因とは?
実家がゴミ屋敷になってしまうと、親の健康や安全はもちろん、近隣住民や家族との関係にも悪影響を及ぼします。
しかし、なぜ実家はゴミ屋敷化するのでしょうか?
実家がゴミ屋敷化する原因には、以下のようなものがあります。
1. 孤独感が強い
高齢になって一人暮らしをする親は、孤独感を感じやすくなります。
孤独感を埋めるために、必要のないものまで集めてしまうことがあります。
また、脳の快楽物質であるドーパミンが分泌されることで、モノを集めるという行動が繰り返されることもあります。
2. ものを捨てられない性格である
親世代は、モノが手に入りにくい時代を経験している場合が多く、モノに対して貴重さや愛着を感じやすいです。
そのため、「もしかしたらいつか使えるかも」と考えてものを捨てられなかったり、「お金を出して買ったのだからとっておこう」と思ったりします 。
3. 体力が落ちていて片付けられない
高齢になると体力が低下し、片付けに必要なエネルギーや時間が足りなくなります。
特に一軒家など広い家では、片付ける範囲が多く大変です。
片付けが億劫になり、ゴミや不用品が溜まってしまうことがあります 。
4. 判断力が落ちている
高齢になると認知機能が低下し、判断力や記憶力が衰えます。
そのため、必要か不要かの判断がつきにくくなったり、同じものや似たようなものを何度も買ってしまったりします。
また、自分の部屋の状況を客観的に見ることができなくなります 。
5. 人の手を借りたくないと思っている
親は自分の部屋やモノに対してプライドや執着心を持っている場合があります。
そのため、「自分で片付けられる」「人に見られたくない」と思って人の手を借りたくないという気持ちが強くなります。
また、「子供に迷惑をかけたくない」という思いから、実家の状況を隠したり話題を避けたりすることもあります 。
これらの原因を理解することで、親の気持ちに寄り添いながら実家を片付ける方法を考えることができます。
次に、実家を片付ける際のポイントを紹介します。
実家のゴミ屋敷(親)を説得する方法
実家がゴミ屋敷になってしまったら、親を説得して片付ける必要があります。しかし、親はなかなか片付けに協力してくれないことも多いでしょう。そこで、この記事では実家のゴミ屋敷を説得する方法をご紹介します。
説得のタイミングと場所
実家のゴミ屋敷を説得するには、タイミングと場所が重要です。タイミングは親がリラックスしているときや気分が良いときに選びましょう。場所は親が安心できる場所やプライバシーが保たれる場所にしましょう。例えば、食事の後のリビングや親の部屋などが適しています。逆に、ゴミ屋敷の状態が目につく場所や他人の目がある場所では、親は警戒心を持ったり恥ずかしがったりして話を聞いてくれない可能性が高いです。
親の心理に寄り添うコミュニケーション
実家のゴミ屋敷を説得するには、親の心理に寄り添うコミュニケーションが必要です。親は自分の部屋や物に愛着や思い入れがあるため、勝手に片付けられたり捨てられたりすることを嫌がります。そのため、親の気持ちを尊重して話を聞いたり、感謝や理解を示したりしましょう。例えば、「お母さん(お父さん)は物を大切にするからすごいな」とほめたり、「私も昔は物を捨てられなかったからわかるよ」と共感したりすると良いです。逆に、親を責めたり否定したりすると、反発や拒否を招くだけでなく、親子関係にも悪影響を及ぼす可能性があります。
具体的な片付けの提案
実家のゴミ屋敷を説得するには、具体的な片付けの提案も効果的です。親は片付けることに抵抗感や不安感を持っているため、どこから手をつければいいかわからないことも多いでしょう。そのため、子供としては親に代わって片付け方や順序を考えて提案しましょう。例えば、「この部屋から始めようか」「この物は捨てても大丈夫だよね」「この物はリサイクルショップに売れるかも」というように具体的なアドバイスや選択肢を提示すると良いです。また、片付けるメリットや目標も伝えましょう。例えば、「片付けたら部屋が広くなって快適だよ」「片付けたら友達や孫を呼べるよ」「片付けたら健康にも良いよ」というようにポジティブな効果をイメージさせると良いです。
第三者(専門家や親戚)を巻き込む場合の注意点
実家のゴミ屋敷を説得するには、第三者(専門家や親戚)を巻き込むことも有効な場合があります。第三者は親に対して客観的な意見やアドバイスを与えたり、片付けの手伝いをしたりすることができます。しかし、第三者を巻き込む場合は注意点もあります。まず、親の同意や了承が必要です。親に断りなく第三者を呼んだり紹介したりすると、親は信頼を失ったり侵害されたりすると感じてしまう可能性があります。そのため、事前に親に相談して了承を得ることが大切です。次に、第三者の選び方も重要です。第三者は親の気持ちや状況を理解し、尊重し、配慮できる人でなければなりません。例えば、専門家の場合はゴミ屋敷の片付けに慣れている人や遺品整理士などの資格を持っている人がおすすめです。親戚の場合は親と仲が良い人や信頼できる人がおすすめです。
解決策と対処法
親の話を聞く
ゴミ屋敷になってしまった親は、自分の状況に気づいていないか、気づいていても変えられないと感じていることが多いです。
そのため、子どもから強制的に片付けようとすると、反発や拒否をされる可能性が高くなります。
そこで、まずは親の話を聞くことが大切です。
親がなぜゴミを溜め込んでしまうのか、どんな気持ちで生活しているのか、どんな悩みや不安があるのかなどを聞き出してみましょう。
親が話したいときに話せるように、積極的にコミュニケーションを取ることも重要です。
親の話を聞くことで、親の心理状態や動機づけを理解することができます。
また、親も自分の気持ちを分かってもらえると感じて、信頼関係が築ける可能性があります。
これは、ゴミ屋敷の改善に向けて必要な第一歩です。
ゴミの捨て方を簡単にする
親がゴミを捨てられない理由の一つに、ゴミの捨て方が面倒だと感じることがあります。
例えば、ゴミの分別や出し方が複雑だったり、ゴミ収集所まで遠かったりする場合です。
そこで、ゴミの捨て方を簡単にすることが効果的です。
具体的には、
・ゴミ袋やダンボール箱などを用意しておく
・ゴミの分別方法や出し方をメモしておく
・ゴミ収集所まで車で送ってあげる
・ゴミ回収サービスやクリーニング業者に依頼する
などが挙げられます。
これらの方法で、親にとってゴミを捨てることが少しでも楽になれば、片付けへの抵抗感も減るかもしれません。
片付いた部屋を体験させる
ゴミ屋敷に住んでいる親は、片付いた部屋がどんな感じなのか忘れてしまっていることがあります。
そのため、片付いた部屋を体験させることで、親にとってのメリットを実感してもらうことができます。
具体的には、
・親の部屋の一部を片付けてみる
・親を他の家族や友人の家に招待する
・親を旅行やホテルに連れて行く
などが挙げられます。
これらの方法で、親は片付いた部屋の快適さや清潔さを感じることができます。
また、自分の部屋との違いに気づくこともできます。
これは、親の自発的な片付け意欲を高めることにつながるかもしれません。
親を否定しない
ゴミ屋敷になってしまった親は、自分に自信がなくなっていることが多いです。
そのため、子どもから責められたり、罵られたり、軽蔑されたりすると、さらに自己否定感が強まります。
これは、親の心理的な負担を増やすだけでなく、子どもとの関係も悪化させることになります。
そこで、親を否定しないことが大切です。
親の気持ちや考え方を尊重して、理解しようとする姿勢を見せましょう。
親の良いところや努力したところを褒めてあげることも効果的です。
親を否定しないことで、親は自分の価値を認めてもらえると感じて、自尊感情が回復する可能性があります。
また、子どもに対しても感謝や協力の気持ちが芽生える可能性があります。
これは、ゴミ屋敷の改善に向けて必要な協力関係を築くことにつながります。
以上、ゴミ屋敷の解決策と対処法についてご紹介しました。
ゴミ屋敷は一朝一夕には改善できない問題ですが、子どもとしてできることはあります。
親の話を聞く、ゴミの捨て方を簡単にする、片付いた部屋を体験させる、親を否定しないという4つのポイントを参考にしてみてください。
そして、必要に応じて専門家や支援団体に相談することも忘れずにしましょう。
あなたの実家がゴミ屋敷から脱出できる日が来ることを祈っています。